こんにちは~。
齋藤由多加氏・堀江貴文氏著書の『指名される技術』を読了しましたので、本日は読書記録です。
実業家の堀江氏とゲームクリエイターの齋藤由多加氏は自らの体験談を引用しながら、六本木ホステスの仕事術は他のビジネスで活かすために学ぶことが多いと語ります。
書籍紹介
ホリエモンと「シーマン」が六本木から盗んだ「顧客をリピートさせるプロの技」と「心を折らない処世術」
指名される技術(Amazon)から引用
ワタシ勉強不足でしたが、 齋藤由多加氏は『シーマン』を手掛けた方だったんですね。
本書は高級クラブのホステスの仕事術から、商売を継続させるためのクライアントとの距離感とホステスの身の置き方の解説が中心になっています。
接待を伴う飲食店に限らず、営業・販売・サービスに携わる人たちには、本書の事例を自身に置き換えて一考してみることをオススメします。
嫌われない技術と共犯意識(当事者意識)
最初に、クライアントとの距離感についてですが、高級クラブのママや敏腕ホステスが持つノウハウは”どうすれば好かれるか?”よりも”どうすれば嫌われないか?”だと本書ではあります。
下手に”好かれようと”距離感を誤るとクライアントの地雷を踏むこともあるので、上手にバランスを取り余計なことはしせず、自分に固執しないというのがホステスの技だそうです。
また、クライアントとの良好な関係を保つために共犯意識(当事者意識)をクライアントに植え付けるテクニックも紹介されている。
目的やプロセスを共有することで共感が生まれる。
共感が生まれた関係性と言うのは、距離感がグッと縮まりますもんね。
本書の事例では、初めてお店を利用するクライアントに料金体系を教え、クライアントの予算をさり気なく聞き出し、その予算内に納めてくれるホステスの話がありました。
テーブルにつく他のホステスの飲み物やボトルを下ろすタイミングなどを予算オーバーにならないように上手く誘導していたという事です。
ホステスとクライアントの密約ですよね。これが、共犯意識を植え付けクライアントとの良好な関係を構築する一例です。
この距離感は『継続してクライアントにリピートしてもらう』ための技術です。まさに目的やプロセスを共有する事で共感が生まれ、クライアントとの精神的距離が近くなりますので常連への一歩ですよね。
クライアントが主役
”共犯意識”は『継続してクライアントにリピートしてもらう』ための技術と書きました。
それに加えてもう一つ、”特別感”を植え付ける技術でもあります。
高いお金を出してクラブに来る理由は、クライアントの”主役になりたい願望”だと本書では述べています。
人間誰しも、”自分だけが特別”でありたいし、”自分がここの主役”になりたいのです。その願望を叶えるための仕事をホステスは行うわけです。
客が本当に求めているものは何か?
ホステスに限らず、営業職や販売サービス職に携わっていると、自分だけが特別でありたい、自分が主役でありたいという客の願望と対峙するのは日常茶飯事です。
客にもいろんな人がいて、趣味趣向・好みが千差万別。その中で客が本当に求めているものは何か?を推察するのは本当に難しく、社会的地位の高い人たちが通う高級クラブのホステスともなれば、一つの間違いが大きな損失を生み出しかねないので、かなり高度な接客を要求されていると思います。
お店に来た客の話を聞き、愚痴りたいのか、怒りたいのか、自慢したいのか、とにかく客に口を開かせます。するとそれを聞けば聞くほどホステスとの信頼関係が不思議と出来上がって、そこからはその客の『担当』となり全てがビジネスチャンスにつながるといいます。
”願望”を上手く引き出し、”主役”を演じさせてくれるプロを客は求めています。
また、客は全てわがままだと言います。そのわがままも願望なので、うまくハンドリングをして客としてリピートさせる事が一流の為せる技です。
感情的になってしまうなど愚の骨頂なのです。
接客は想像力
以前ワタシは、大阪の『北新地』に業者として出入りをしていました。北新地といえば、大阪の高級クラブが立ち並ぶ歓楽街です。多くの著名人や有名人が夜な夜な闊歩するハイソサエティな大人の社交場です。
高級クラブで飲んだ事はありませんが、店内の様子や接客の様子、出入りされる客の様子などは身近に見てきましたし、お店のママやホステスさんやボーイさんなどと触れ合うことも多くありました。
北新地のママやホステスさんから学んだことも多かったです。お客さんと一緒にいるときの所作や気遣いの部分ですね。あるママは一挙手一投足の所作がとても綺麗というか優雅で、身の動きで気品を醸し出すのはさすがだなと思ったのを覚えています。
ワタシは高級クラブで接客を受けたことがありませんので、本書に出てくるようなホステスさんが実際にいるかどうかはわかりませんが、同じ販売接客業に身を置くものとして、ワタシたちの仕事において追求していかねばならないテーマと技術が書かれていることはわかります。
ワタシの言葉に置き換えると、『接客は想像力』です。客に単に商品を提供することがサービスではなく、そこに提供後の客のストーリーやシーンを想像することこそ、客の本当に求めているものを見ようとするサービスだと言うことです。
これからも、その気持ちをもって精進したいと思います。
最後に
北新地社交料飲協会のHPから『ホステス心得帖』が閲覧・ダウンロードできるようです。
客を主役にする心得や距離感の心得が箇条書きで示されています。
無断転載は禁止ですが、非常に興味深いものですのでご参考まで。
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